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塗り壁=健康というわけではない?

塗り壁=健康というわけではない?/
漆喰や珪藻土などの塗り壁は、気密と断熱と換気と冷暖房のバランスがとれている住宅で、温度差のない暮らしと、きれいな空気の中で、使ってこそプラスの効果がはたらきますが、これらのバランスが悪いと逆効果になるケースも少なくありません。

塗り壁の最大のメリットは、調湿性と、どこの会社でも言うと思いますし、確かに調湿性のある素材ではあります。

調湿性というのは、言うまでもなく湿気を吸ったり吐いたりする性能ですが、実際、梅雨のじめじめした時や冬の乾燥期に、何日間も、湿気を吸収し続けたり、湿気を吐き続ける魔法のような塗り壁は存在せず、調湿機能に対して過度な期待は避けた方が賢明です。

そもそも、石膏ボードを下地にして、1.2ミリ塗った程度の漆喰の調湿性は、せいぜい40グラム前後で、70グラム以上という調湿建材としてのJIS基準を満たしていないものがほとんどです。

参考までに、JISの調湿建材としての基準に合格するための測定法を簡単に紹介したいと思います。

調湿性能を測定したい製品の試験体を温度23℃・湿度45%の環境に置いて、試験体に含まれる湿気の量を調整します。

その後に、温度23℃・湿度90%の箱の中に移動させて、試験体に湿気を24時間吸収させて、何g重くなったかを確認し、また23℃・湿度45%の箱に移動させ24時間放湿させるのです。こうした作業を何度も行い吸湿性の測定をしているのです。

画像にある私の家でも、漆喰や珪藻土を結構使用しておりますが、冬の乾燥時にも、湿度の高い梅雨の時期も、クロスの張った部屋と塗り壁の部屋の湿度は、ほとんど変わることはありません。

どういうことかというと、湿度の高い部屋の塗り壁の素材の含湿量も高くなっており、常に室内の湿度と同調しているために、ほとんど吸湿は望めません。

逆に乾燥している冬時期は、素材そのものの含水率も低いために、強制的に霧吹きで水をしみこませたりしなければ、放湿作用は働かないのです。

そして、考えなければならないのが、湿気を吸収するということは、湿気とともに空気中の汚染物質や臭いも吸着し、湿気を吐くということは、吸着した成分も放出してしまうということです。

家の中には、建材や家具・カーテンのほかにも、消臭剤や合成洗剤・柔軟剤や防虫剤などに含まれる数多くのVOCやカビや細菌・人体からも発生する生物由来の有機物が空気中に揮発されており、日々の炊事や家干しによっても様々な臭いは発生し、壁に吸着されてしまうのです。

特に温度が高く、湿度が高くなる時期には、加熱や加水分解され、吸着した成分の揮発量が増加し、色々な臭いがま混ざって、異様な臭いのする塗り壁の家もあり、乾燥時期においても、同様の現象は続いてしまうのです。

ナイチンゲールは、著書「看護覚え書」の中で、病室の内装に漆喰を塗ったり、湿気を吸いやすい床材を使用するのは最悪の行為だと説いていますが、まさしくこうした理由であり、コンビニやデパートのトイレに、タイルやパネルを使うのは、臭いをつけずに掃除しやすくするためなのです。

そして、病室で、物を干すのも最悪ともいっています。

通常の家では、一番暖かいということもあり、キッチンと繋がるリビングで、物干しする方もいらっしゃいますが、合成洗剤や柔軟剤の成分がリビングに放出するばかりか、雑菌も繁殖しやすく、極力避けていただきたいと思います。

最近のCMでは、洗濯物が乾く前に消臭抗菌剤を何度もスプレーするのを宣伝していますが、生干しのニオイや雑菌は抑えたとしても、消臭剤に含まれる有害物質が部屋中に蔓延し、よほど換気を徹底しなければ逆効果となりかねません。

また、塗り壁は、アルカリ性でカビが生えないと思っている人も多いのですが、4.5年すると酸化によって中性となり、湿気を吸い込むことで壁にカビが発生している住宅もあり、防カビ剤の混入された塗り壁も防カビ剤が効かなくなるので、条件が揃えばカビが発生してしまうのです。

そして、塗り壁を採用する場合は、構造材の選定や下地処理などの施工精度も非常に重要です。

建築後の構造材の収縮や、下地処理や塗り方が雑だと、壁のあちこちに、隙間やクラックが生じてしまうケースが多く、クレームを言っても、自然素材なのでしようがないという造り手が多いのも悲しいかなこの業界の現実です。

ちょっと大きな地震が来るとバックり割れて剥がれるケースもあり、補修や費用についても、事前に確認しないと後々大きなトラブルになりますので、ご注意ください。 会社によっては、補修材を渡されるケースもあるようですが、クラックの数や場所・仕上がりのことを考えるといかがなものでしょう。

つまり、住宅の素材も大事なのですが、素材の良さを生かすも殺すも、室内の清浄な空気を保つ換気と、温度差ない家にするための気密性や断熱性、そして、素材に頼らない湿度のコントロールや適切な掃除が備わっているかが重要で、これらのバランスが悪いと、自然素材は逆にカビやダニが繁殖しやすいという理解も必要なのです。

調湿性はもとより、素材だけで健康になる家はあり得ないということをご理解いただきたいと思います。

※ 弊社の外断熱の家は、キレイな空気と温度差のない塗り壁にふさわしい住まいであり、しかも、構造躯体に含水率9%前後のLVLを採用しており、建築後の構造材の収縮や割れなどはほとんどなく、大きな地震でも、クラックの、発生確率は非常に少なく、発生したとしても、軽微なものですので、安心して塗り壁をご採用いただけます。

大東住宅株式会社
「いつまでも強く・いつまでも快適」にをコンセプトに住む人と建物の健康をいつまでも守り、50年後も価値ある家造りを目指します。
大東住宅株式会社/社長ブログ

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